猫の健康を判断するうえで目安となるのが体型の変化です。
その中でもお腹まわりの変化は目立つため気になりますよね。
猫のお腹が膨らんでいるのは病気なのでしょうか?
それとも肥満?
考えられる原因はさまざまであり、お腹の膨らみだけを見て一概に判断することはできません。
その猫の体調や生活習慣によって健康に問題がない場合もあれば病気の場合もあります。
そこで猫のお腹が膨らむ原因について解説します。

とくに太っているわけじゃないのに、お腹が膨らんでいる猫ちゃんっているよね‥。
病気が原因でお腹が膨らむことってあるのかニャ?
猫のお腹が膨らむ原因とは?
まず考えられるのは肥満
「愛猫のお腹が出てきた」「お腹が膨らんでいるけど体調に問題はない」という場合にまず考えられるのが肥満です。
太るとお腹が出るのは誰もが知っている常識ですよね。
猫の肥満は体重や体型などで判断できますが、太っている猫は肋骨の周りを厚い皮下脂肪で覆われています。
両手でお腹周りを触って見るとすぐに分かります。
お腹まわりのお肉が柔らかくてちょっとブヨブヨしていて、脇腹にはたっぷりと脂肪がついているためヒダが目立ち、歩くと揺れます。
肥満の場合は急にお腹が膨らむということはなく、少しずつ脂肪がついていきます。
太っていてもすぐに体調が悪化することはないため食欲旺盛で元気です。
とはいえ、肥満を放置すると心臓病や糖尿病などの病気の原因になりますから、食事管理や運動を行うことで対処しましょう。

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栄養バランスの偏り
炭水化物や脂質に偏った食事を摂っていると、同じ量を食べていてもお腹が出てきます。
人間でも炭水化物中心の食生活は太りやすいと言われますが猫も同じです。
キャットフード以外に生の魚、ちくわやかまぼこ、チーズ、ご飯などをよく食べている猫に見られます。
人間用に味付けされていなければこのような食品を与えも問題ありませんが、脂の乗った魚や炭水化物の多い練り製品、ご飯やパンを毎日のように与えていると栄養バランスが乱れてしまいます。
肉食動物である猫には、良質なたんぱく質と脂質、豊富なビタミンとミネラル、タウリンなどのアミノ酸が必要です。
同じ食品ばかり与えていると必要な栄養素をバランス良く摂ることができないため注意が必要です。
不妊手術をしていない雌猫は妊娠の可能性が‥
不妊手術をしていない雌猫の場合に考えられるのが妊娠です。
猫は2月と9月頃に大きな発情期を迎え、雌猫は交尾によって高い確率で妊娠します。
特に若い雌猫は発情期になると周囲の雄猫に対して敏感に反応して、体をくねくねスリスリさせたり甘い声を出したりします。
妊娠の場合も少しずつお腹が膨らんでいくため、最初は肥満と見分けがつきません。
しかし、妊娠1ヶ月以上になると乳首が立ってきます。
お腹まわりを触ると中身が脂肪ではなく胎児であるため少し固いのが特徴です。
妊娠している猫は真上から見ると胎児の重さで下腹が膨らんで垂れ下がっています。
妊娠中の猫は胎児に栄養をとられるため食欲旺盛です。
猫の妊娠期間は約2ヶ月ですので、お腹が大きくなってきたころには出産が近いことを示しています。
出産は基本的に猫に任せても大丈夫ですが、難産になることもあるため念のため動物病院を受診しましょう。

妊娠した猫ちゃんについて詳しく知りたい人はこの記事をチェック!
【猫の妊娠・出産で飼い主さんがするべき行動は?妊娠の兆候と接し方など】
病気によってお腹が膨らんでいる
肥満でも妊娠でもない、あまり食べていないのにお腹が膨らんでいる場合は以下のような病気の可能性があります。
早めに動物病院を受診することをおすすめします。
猫伝染性腹膜炎
コロナウイルスに感染することで血管に炎症が引き起こされる病気です。
感染力は低いものの、発病するとお腹に水が溜まるため膨らんできます。
完治することは難しく致死率が高い病気です。
他に見られる症状としては、食欲不振、発熱、貧血、下痢などがあります。
子宮蓄膿症
子宮に細菌が感染することで炎症を引き起こします。
陰部から膿が出る「開放性」と子宮に膿が溜まる「閉塞性」の二つのタイプがあり、このうち閉塞性は子宮が大きく腫れてしまうためお腹が膨らんで見えることがあります。
他に見られる症状としては、発熱、食欲不振、嘔吐などがあります。
不妊手術を行うことで発病を防ぐことができます。
腸閉塞
お腹が大きく膨らんでいるのに、何日もウンチをしていないという場合は腸閉塞の可能性があります。
その名の通り腸管が詰まることで排便が困難になる病気です。
原因としては便秘の悪化やおもちゃなどの異物の誤飲が考えられます。
ほかにも毛玉症や腫瘍によって引き起こされることがあります。
悪化すると腸が壊死してしまい命に関わります。
便秘が解消されたり、運よく飲み込んだ異物がウンチと一緒に排出されることで自然に治ることもありますが、基本的には動物病院で治療が必要な病気です。
巨大結腸症
慢性的な便秘によって腸が異常に膨張する病気です。
腸に宿便が溜まることでお腹が膨らんで見えることがあります。
結腸が進行すると腸の機能が大きく低下してしまうため自力で排便することが難しくなります。
便秘気味で何日もウンチをしていない、お腹が膨らんでいるのに食欲がない場合は巨大結腸症の可能性があります。
浣腸によって便を出すことも出来ますが、便秘を解消しないと同じことの繰り返しになるため、食事療法などで腸内環境を改善して便秘を解消する必要があります。
内部寄生虫症
寄生虫によって栄養不足や発育不足、腸炎や下痢といった症状が引き起こされるのが特徴です。
腸閉塞を併発することがあり、それによってお腹が膨らんで見えることがあります。

命にかかわる重篤な病気の可能性もあるから注意ニャ!
気になる症状がある時は早めに病院で診てもらおう!
まとめ
猫のお腹の膨らみ‥飼い主としては気になってしまいますよね‥。
それが肥満が原因の場合はさほど心配する必要はありませんが、病気の可能性もあるので注意しましょう。
お腹の膨らみ以外の症状も合わせてチェックして、当てはまる項目がある場合は念のため病院で診てもらうと安心ですね。
猫がかかりやすい病気には、避妊・去勢手術で予防できるものも多くあります。
妊娠を望まないのであれば、手術で病気のリスクを回避するのも愛猫を守るための手段と言えますね。

わんにゃんラボ編集部

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