私たち人間は果物からビタミンや食物繊維を補給しています。
もちろんジューシーで甘い果物はデザートにもぴったりです。
では、猫はどうなのでしょうか?
ネット上では「猫がリンゴを食べたがる」「猫に果物を与えている」という話をたまに目にします。
しかし、猫には果物を与えることはあまり好ましくないと言われているのです。
そこで猫に果物を与えない方がいい理由ついて解説します。

どうして猫ちゃんには果物をあげない方がいいのかニャ?
猫に果物をあげない方がいいとされている3つの理由
1.猫は果物を食べる必要はない
肉食動物である猫は豊富なたんぱく質と脂質を必要としています。
良質なビタミン、アミノ酸、タウリンも必要です。
これらの栄養素は主に肉や魚から補給し、筋肉や骨を維持するだけでなく、獲物を捕らえるのに必要な視覚や心肺機能を正常に保っています。
猫が毎日のように食べているキャットフードにも肉や魚が多く使われています。
一方、野菜や果物には猫に必要なたんぱく質があまり含まれていないため、肉や魚から十分なたんぱく質を摂っている限りは必要ありません。
ビタミンはどうなのかと思われるでしょうが、猫はもともとネズミなど小動物の肉を内臓ごと食べることでビタミンやタウリンを補給してきました。
ですから、猫は積極的に野菜や果物を食べる必要はありません。
2.食物繊維を摂り過ぎると胃腸に負担をかける
果物には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は人間の胃と小腸でもほとんど分解、吸収されずに便として排出される難消化性の栄養素です。
人間の場合はお通じが良くなるなどのメリットが多くありますが、猫が大量の食物繊維を摂ると胃腸に負担をかけてしまうことがあるとされています。
ただし猫が全く食物繊維を必要としていないわけではなく、毛づくろいのときに飲み込んだ毛玉を便として排出するためにキャットフードには一定の量が含まれています。
とはいえ、市販のキャットフードは猫の健康を考えて栄養面を配慮しています。
毛玉を排出するために食物繊維が必要とはいえ、考えなしに果物を与えることはおすすめできません。
3.猫に食後のデザートは必要ない
猫は人間のように食後にデザートを食べる習慣がありません。
甘いものも必要としていません。
果物に含まれているブドウ糖、果糖、ショ糖(いわゆる砂糖)を摂り過ぎると虫歯になってしまいます。
またブドウ糖と果糖は単糖類、ショ糖はブドウ糖と果糖がくっついた二糖類です。
どちらも小腸ですぐに消化吸収されてしまうため、肥満や血糖値の上昇など体に負担をかけやすい糖類です。
そもそも猫の味覚は甘さを感じることができませんから、果物などの甘い食べ物を与える必要はありません。

キャットフードには、猫ちゃんに必要な栄養素がバランスよく配合されているニャ!
だから、わざわざ果物で栄養補給する必要はないと言えるよ☆
猫に絶対に与えてはいけない果物
アボカド
メキシコと中央アメリカを原産とするアボカドはクスノキ科の木になる果物です。
森のバターと呼ばれるほど豊富な栄養価は猫に良さそうですが、猫が食べるとペルシンという成分によって中毒を引き起こします。
ブドウ
近年の報告によると犬がブドウやレーズンを食べると、腎臓病を引き起こす可能性があると言われています。
猫についての報告はほとんどなく、どのような影響があるかは不明ですが与えないほうが良いでしょう。
猫に与えるとしたらおすすめの果物
バナナ
カロリーは100gあたりご飯茶碗半分相当の86kcal、たんぱく質は1.1g含んでいます。
栄養価が高く消化も良く、素早く体を動かすエネルギーに変えられるバナナは猫にとっても良さそうです。
体の維持に必要なビタミンB群、体内の塩分を排出するカリウムが豊富に含まれている点も魅力的です。
ただしカリウムは摂りすぎると腎臓に負担をかけてしまいます。
一方で気になるのがバナナに豊富に含まれる食物繊維と糖質です。
食物繊維を摂ることで便秘を予防し、お腹に溜まった毛玉の排出を促すことができますが、摂りすぎると体に負担をかけてしまいます。
バナナは果物の中でも含まれる糖質の量が多く、ブドウ糖、果糖、ショ糖、オリゴ糖などさまざまな糖類が含まれています。
このうちブドウ糖、果糖、ショ糖は虫歯の原因になり、体内に早く吸収されて高血糖などに繋がりやすいため注意が必要ですが、豊富に含まれる食物繊維によって糖の吸収を穏やかにしてくれます。
オリゴ糖は糖が3~10個くっついた少糖類です。
体内でほとんど吸収されないため体に優しく血糖値が上昇する心配もありません。
さらにオリゴ糖は腸で善玉菌のエサとなることで腸内環境を整える働きがあります。
このようなことから少量であればバナナを猫に与えても大丈夫でしょう。
リンゴ
りんごは水分が多くバナナのようにカロリーとたんぱく質が多く含まれていないため、猫に与えても少しお腹の足しになる程度でエネルギー源にはならない果物です。
体の維持に必要なビタミンB群、抗酸化作用を持つビタミンCとE、体内の塩分を排出するカリウムが豊富に含まれている点は魅力的です。
ただしカリウムは摂りすぎると腎臓に負担をかけてしまいます。
一方でリンゴには食物繊維が比較的多く含まれているため与えすぎると猫の胃腸に負担をかけてしまいます。
糖質は果物の中では標準的な量が含まれています。
摂りすぎると猫の体に負担をかけるため注意が必要ですが、バナナと同じようにオリゴ糖が多く含まれているため、腸内環境を整える効果が期待できます。
このようなことから少量であればリンゴを猫に与えても大丈夫でしょう。

リンゴとバナナは少しならあげても大丈夫!
ただし、あげすぎにはくれぐれも注意!
まとめ
猫はもともと肉食動物なので、積極的に果物をあげる必要はありません。
しかし、猫が欲しがったりして果物をあげたい場面もあるでしょう。
そんな時はリンゴやバナナを少量あげるのがおすすめです。
アボカドとブドウは中毒を起す危険があるため絶対に与えてはいけない果物です。
猫に果物を与える時は、注意しましょう。

わんにゃんラボ編集部

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